



・・・諦めました
もうフルートなんて
いいか・・・
フルート、大好きです!
上原 麻衣

茨城県古河市出身。12月13日生まれ。
ヴァイオリン・横笛・ピアノ・ハーモニカと何でもこなす音楽好きの祖父の影響もあってか中学校1年生の12月より、幼い頃からの憧れだったフルートを始めました。
中学・高校時代は所属していた吹奏楽部の部活動に明け暮れ、毎日へとへとになりながらも、休みなく何時間も来る日も来る日も練習していました。大変でしたが思い返せばとても充実していた6年間だったと思います。
そして大学へ進学しましたが、私は音楽の道へは進みませんでした。
選んだのは京都の普通の大学。
本当は・・・高校を卒業したら、思う存分好きなだけ大好きなフルートを勉強し、いっぱいコンクールも受けて、自分の腕を磨いてみたいと思っていました。
でも、両親や担任の先生など周りの人からの、音大へ行った後の私の将来への現実的なアドバイスが心に突き刺さり・・・諦めました。
確かに音大へ行っても世に出て活躍できるのはほんの一握り。
やる気は充分だけど果たして自分がそうなれるのか??


進路を決めなければならない時、しばらく悩み、色々考えた結果やはり将来の事など思うと私にはそれだけの力はないかも・・・と、結局普通の大学に行きました。
京都での大学生活は、学校へ行きサークルに顔を出し(その当時、大学の割と大きなオーケストラのサークルに入っていました)バイトへ行き、毎日がただなんとなく過ぎてはいきましたが、そこそこ楽しい学生生活を送っていました。
しかし、心のどこかでは「やっぱり音大へ行けば良かった・・・」と後悔し続けていました。
その後悔を払拭すべく、必死でレッスンを受けに行き、大学在学中に関西で開催されたフルートのコンクールやオーケストラのオーディションを受けてはみたものの、結果はまるでダメ。
「もうフルートなんていいか・・・」なんて思っていました。
しかし数年後・・・ふとした切欠で出会った、この宵待小町のメンバーと一緒に演奏した時の感動は忘れられません。
今まで不貞腐れていた自分がどこかに吹き飛びました。
年齢も育った環境もましてやみんな生まれ育ったところもバラバラ。・・・なのにとても演奏も人柄も惹かれ合う人たちでした。
きっと、みんな同じように悩み、考え、苦しんできたからなのでしょう、とても似ていました。
今となっては、こんな素敵なメンバーに出会えて
「もうフルートなんて・・・」
と不貞腐れたり諦めたりする私はいません。
フルート、大好きです!

【プロフィール】
常総学院高等学校、立命館大学卒業。13歳でフルートを始め14歳の時、ソロコンテスト茨城にて1位を受賞。及び受賞者によるガラコンサートで常総学院高等学校吹奏楽部と共演後、同校に特待生として入学。
高校在学中に二度の全日本吹奏楽コンクール全国大会と三年連続全国大会金賞受賞記念演奏会への出場を果たす。
立命館大学在学中、ヴァイオリニストの千住真理子氏と共演。また阪哲朗氏の指揮にてオーケストラで演奏をする。
これまでにフルートを飯嶋豊、荒川洋、細川順三の各氏に、ピッコロを菅原潤氏に、室内楽をスタン・ジャック氏の各氏に師事。
