音楽はコンクールの
ためじゃなく
楽しんでやるものなのだ
音楽があれば・・・
時間が経っても
感謝の気持ちを
伝えることができる
音楽って素敵だな
杉原 夏海
福井県鯖江市出身。
音楽の先生が大好きで、先生になりたいと言っていた小学生の頃。好奇心旺盛でなんでも「やりたい!」だった私は、友人(しかし今になっても親友であり続けるとはその頃は思わなかったのですが)が入っていたブラスバンド部の活動に、入部届けも出さずにいつの間にか勝手に参加していました。
中学生の頃は吹奏楽、高校では進学校に通いながらもソロのコンクール中心の生活。疑うことなくフルートを続けていました。
順調に進んでいたと思われている中、コンクールでの失敗。そのまま立ち直れずに受験での失敗。
このまま音楽を続けていいのだろうか。せっかく進学校に通っていたのだから、もっと早く勉強に切り替えるべきだったのではないか。自問自答の日々が続きました。
井の中の蛙とはこのことだな、と身にしみて感じていたのを覚えています。
福井で浪人しても今までと何も変わらないと思いました。それで、浪人中から都会に出ました。
友人がたくさんできました。ひとりじゃなく、ソロと伴奏でもなく、「アンサンブル」を知りました。
音楽はコンクールのためじゃなく、楽しんでやるものなのだと、やっと気づきました。
楽しむこと。
これまでの音楽活動を通して感じるのが、私はアンサンブルや室内楽がやっぱり好きだということ。
思えば幼い頃通っていたスイミングスクールでも、個人よりリレーの方が速く泳げる子供でした。
地元である福井でコンサートをさせていただいたときのこと。
私がお世話になった、様々な、多くのお客様が足を運んでくださいました。
コンサート終了後、ロビーに出ると、私が小学校でフルートをはじめるきっかけをくれた、音楽の先生が来てくれていました。
涙が、自然とあふれていました。
「本当に、先生のおかげで・・・・」後に続く言葉は上手く話せなかった気がします。
そのとき、音楽を続けるって、とても素敵だと思いました。
音楽を続けてこられたのは、そして今の私があるのは、本当に多くの方の支えがあってのことです。
私に関わってくださったすべての方々に、とても感謝しております。
音楽があれば、その方々に、時間が経っても、感謝の気持ちを伝えることができる。
音楽って素敵だなと思いました。
そしてふとした機会で出逢った宵待小町のメンバー。
みんな違う環境で、音楽をいままでやってきて、それぞれ違った、でも素敵な魅力があります。
その魅力を感じながら一緒に音楽ができるこの環境を、心から幸せに思います。
そんな素晴しい三人と、懐かしく、あたたかい気持ちになれるような音楽を、お届けできたらと思います。